蒼雪ブレンド -3ページ目

部費

「初夢に雄太が出てきたわ」

「……勝手に登場させないで下さい。人権侵害です」

「ちょ! なに新年早々やさぐれてるのよ」

「先輩が家に来た日に、僕のお年玉が消えたんですよね」

「部費搾取」

「部費って言っても、先輩の個人趣味で使われてるだけじゃないですか!」

「でもあたしの気分が良いほうがあんたも良いでしょ?」

「どういう意味です」

「あたしが金欠でいつも機嫌が悪かったら、同じ部室内にいるあんたも嫌でしょ?」

「それはそうですけど……」

「つまり、あんたに嫌な気分をさせないために、お年玉を貰ってあげたのよ」

「ありがた迷惑もそこまでくれば、ただの迷惑でしかないですね」

「嫌よ嫌よも好きのうち」

「酔っ払いのおじさんじゃないんですから……」

あけましておめでとうございますー!

あけましておめでとうございます。

本年も、千羽蒼慈および蒼雪怜を宜しくお願いします。

……と、堅苦しい挨拶が済んだところで、

2007年になっちゃいましたねー。2000年問題とか、懐かしいです。

ノストラダムスとかどこいったんだろ? あと、それに便乗して出てきてた予言者さんたち。

あれだけ騒がれていたのに、月日が経つとこんなにも違うんですね……。

そう言えば、多摩川のたまちゃんって一体今はどこにいるんでしょうね。


今年は去年よりもさらに忙しくなりそうで、更新ペースは落ちるかもしれません。

でも、今の週一のペースは比較的に楽なので、何とかなるかもしれません(どっち?

ただ、よそのサイトを訪ねてる暇は今以上になくなるかも……。

ジャンクジャンヌ、今年で終わらせる事が……たぶんできません。

書けば書くほど、無計画に先が長くなってる気がして、不安いっぱいです。

とりあえず、読者さんに面白いと思ってもらえるような作品作りを心がけよう!ですね。

気持ちだけは失わないよう、頑張っていきたいです。

ポカミスの多い作者ですが、どうか今年もお支え下さいm(_ _ )m

年賀

「年賀状って、書くのがめんどくさいのよね」

「だからって、去年のような『おめでた』って文字がでかでかと書かれただけの年賀状はもうやめて下さい」

「めでたい事を祝ってるだけじゃない」

「違う意味で捉える人も多いと思いますよ」

「じゃあ今年は、『あけましい』で」

「ですから、そういう意味不明な事をやめて下さいと……」

滅却

「今年も終わりが近いわねー」

「そうですね。ところで、正月はハワイに行くんじゃなかったんですか?」

「心頭滅却すれば、雄太の家もハワイになるわ」

「なりませんよ」

「でも、遊びに行くから」

「どうして毎年、先輩一家は正月に我が家に居座ろうとするんです」

「うちのお父さん、本当は雄太のお母さんが好きだったんだって」

「一年の始めからややこしい話をもってこようとしないで下さい!」


作業進行中

ジャンクジャンヌ、第二章の改稿が終了しました。

第一章と同じで、視点の矯正、場面説明の追加などがされています。

特に、第六章に影響の強い、シオンの幼馴染のルーアンはけっこういじってあります。

今更で悪いのですが、性格も少し変わっていたり……。ごめんなさい。

第三章に出てきた辺りから既に変わっていたような気もしますので、そちらに直してあります。

ありきたりな子になってますけど、その方が話を書く上で扱いやすいんですよね。本音を言ってしまうと、こういう子が私は一番書きやすいです。一応ヒロインであるジャンヌは……あんな子ですから(ぇ

次は第三章。一番の強敵です。

四章はほとんどいじらないつもりなので、これが最後と言っても良いとは思うんですけど……。

第三章読み返してみて、迷走してるなー私、と感じました。客観的に見てですね。

実際に迷走してましたから、そう感じるの当たり前です。えっへん(自慢できない)

プロットが揺れに揺れてます。犯人候補が実は何人かいました。こういう話は書くのが難しいんだなーと、書いてみて初めてわかりましたね……。反省できた点では、良かったんですけど。

時間はかかると思いますが、ここもぼちぼちと直していくつもりです。年内更新はほぼ不可能だと思いますので、期待されていた方がいたら、すみません。

とりあえず、マイペースで頑張りますー!



正体

私ももう中学生ともなれば、サンタの正体なんかとっくの昔に気づいていたりする。

夢のない話だとは思うけど、夢がありすぎる話よりはマシだと思うんだ。

「毎年、家にサンタを招いていますの」

「……え?」

その発言を聞いた時、私は思わず固まってしまっていた。

まだ信じているというより、発言内容がどうもおかしい。

「招いている?」

「ええ。グリーンランドから、きちんと公認された方を」

「…………」

ある意味本物だよ、それ。

「ちなみに、わたくしの祖父です」

「ええええっ!?」

そっちの方が驚きだ。

というか、クォーターだったんだ、麗子ちゃん……。

裕福VS貧乏 第三戦

菅原君に、麗子ちゃんと付き合いたいと相談された私。

で、その話がどうなったかと、

「あの人に興味はありませんの」

という事である。

事情を隠して普通に告白しても駄目。事情を話して同情を誘っても駄目。

つまり、彼にとっては最悪の結果になったというわけ。

「やっぱり、貧乏人は嫌いなの?」

「それだったら、こうして那美と一緒にいませんわ」

……失礼な。

麗子ちゃんに比べたら我が家はそれほどお金を持ってないかもしれないけど、一般家庭の基準よりは上だと思う。

まあ、麗子ちゃんが言いたい事が別にある事はわかってるけどさ。

「貧乏だから断ったってわけじゃないんだね」

「ええ。ひがみ根性が嫌いなだけです」

「ひがみ根性?」

そー言えば、お金持ちなら苦労してないんだろうとか言ってた気が……。

「那美のように、貧富の差があろうと、それを気にせず平気で庶民臭い事を強要してくる方が好きですから」

「……どうも」

一応褒められている……んだよね?

素直に喜べないのは、きっと素直に褒められてるわけじゃないからなんだろう。

普通にしなよとはよく言ってるけど、言葉を変えられるとまったく違うものに聞こえてしまう。

庶民臭い事を強要って……。

名前遊び

「もしも雄太がアライグマだったらさー」

「僕がアライグマだったら、何です?」

「やっぱり、ラスカルって名前を付けなくちゃいけないのかしら」

「そんな義務はないですけど。それより、その内容だと僕でたとえ話をする必要はないんじゃ……」

「鋭いわね、ラスカル」

「雄太です」

騙す者、騙される者

「今年の正月は、ハワイに行こうと思ってるの」

「芸能人みたいですね」

「ええ、そうね。ということで、連れてって」

「僕がですか!?」

「あたしは思っただけ。叶えるのは雄太」

「無茶言わないで下さいよ……」

「宝くじで大金が当たれば不可能じゃないでしょ?」

「そうですね。じゃあ先輩、くじ代くらい出して下さいよ」

「えー……」

「もし大金が当たったら、二倍にして返しますから」

「それなら別にいいけど」

「…………」

「…………」

「…………」

「……って、むしろあたしが奢ってあげてるだけじゃない!」

「気づくのが遅いですよ、先輩」

裕福VS貧乏 第二戦

菅原君との話し合いの末、麗子ちゃんに事情を話してみればどうだろうという話になった。

それで、いきなり話すのもなんだから、私からそっと探りを入れてみることになったんだけど……。

「麗子ちゃんさ。この前私の家を見て、お金を援助しましょうかって言ってたじゃない?」

「ええ、言いましたけど」

「つまり、困ってるならお金を援助してくれるんだよね?」

「……那美はそれほど困っていないと自分で仰っていたではありません?」

「そうなんだけど。ほら、たとえば私以外で困っている人がいたとしてさ」

「見も知らぬ方にお金を渡せませんわ」

それはそうだろう。私もそう思うよ。

良かった。麗子ちゃんも、そういうまともな考えが……って、この場合はそれで良くないってば!

「友達だったら?」

「その方が女性でしたら構いませんが、男性でしたら駄目です」

……よりにもよって、どうしてそんな条件が。

「どうして?」

「お父様から、男性にお金を払わせるのは良いが、自分が奢るのはご法度だと昔から言い聞かされておりますゆえ」

「そ、そうなんだ……」

ご法度って……。大げさな表現なんだけど、たぶんその言葉のままなんだろう。

菅原君。悪いけど、もう無理だよ……。